20131005

2013年第三回定例会を終えて・区議団声明

2013年葛飾区議会第三回定例会を終えて

 1、今定例会は現任期最後の定例会であり、2012年度の決算議会でもありました。国保、介護、後期高齢者医療の保険料の大幅な値上げが行われた一方で、不用額を59億円も残す結果となりました。区政の姿勢次第で区民のくらしをまもる施策を展開することは可能であったことを示すものです。
 安倍自公政権は、税と社会保障の一体改革の名の下で、年金引き下げ、就学援助をはじめ区制度に広範な影響を及ぼす生活保護基準の切り下げを実行し、10月1日には来春から消費税増税を強行すると宣言しました。区民のくらしがこれだけ大変な時に、区政がその防波堤としての役割を果たすために対策に乗り出すべきですが、青木区政は具体策を何一つ示しませんでした。

1、青木区政は区役所の建替えだけを特別扱いにして、小中学校の建替えを遅らせ、その一方で統廃合を狙っています。保健センターと児童館つぶし、保育園の民営化など、地域の公共施設の大幅削減をすすめようとしています。
 しかも、区役所の建替えは、築35年の新館も壊す無謀な計画です。そうなるのは、立石駅北口の再開発ビルの保留床を購入して移転することを前提にしているからです。この暴走を食い止めるために区民とともに全力をあげます。

1、無秩序な街づくりが子どもの教育にも大きな弊害を与えています。旧三菱製紙跡地とその周辺に巨大マンション計画を呼び込み、金町周辺地域では特定の学校に子どもが集中し、狭い校庭にプレハブ校舎を新設しても入りきれないという事態を生じさせています。大規模マンション呼び込みともいうべき乱開発の問題が浮き彫りになりました。
 加えて、金町駅周辺地域では、小学校の学区域を変更して各学校の人数調整を図ろうとしています。しかし、通学区域を変更しても選択制により周辺の学校の人数調整が不可能になっています。そして、ついに隣接区域以外の選択を認めると方針変更をしました。ルールなき学校選択制の破たんは明瞭であり、学校選択制は1日も早く廃止する以外にありません。

1、定例会中に区のシルバーピア(高齢者用一棟借り上げ住宅)入居者が、白骨化した遺体で発見された事件がありました。管理人の安否の確認方法の改善はもちろん、設置している器具(緊急通報システム)の改善も求められています。これはシルバーピアだけの問題ではなく、孤独死は区内でも多発しており、現行の高い住民負担を求める器具の取り付けの改善も必要です。

1、新小岩駅では、6月にこの2年間で13人目の飛び込み自殺事故があり、議会休会中のため緊急に副区長に対し、ホームドアを直ちに設置することを求めました。地元住民とともに請願署名にも取り組んできました。しかし、残念なことに8月に14人目の事故があり、決算委員会のなかでもホームドアの設置をあらためて要求しました。
 また、問題になっている脱法シェアハウスも本区にもきわめて違法性の高い物件があり、倉庫に46区画を居住させている例もあり、強い是正指導を求めました。これらの2つの問題を党議員団として国に意見書をあげるよう提案し、全会一致で採択されました。

1、東金町運動場で欧州の有名サッカーチームの名を冠したクラブチームに特権的優先利用をさせたうえ、新たにクラブハウスなどを設置し、これまた、特権的優先利用させていることは重大です。こうした無法行為がまかり通るのは、部落解放同盟葛飾支部のために仮奥戸集会所を特権的優先利用させ、多額の補助金を支出していることと同根であり、絶対に認められません。仮奥戸集会所については区民から住民監査請求が提出され審議がおこなわれています。監査委員会の公正な判断が求められています。

 区長・区議選まで、1か月となりました。新たな区政の実現のために広範な区民の皆さんと力をあわせ全力を尽くす決意です。

2013年10月2日
日本共産党葛飾区議会議員団