1、葛飾区議会今期21期最後の定例会であり、青木区政の8年が問われる議会となりました。建替える必要のない区役所移転計画は、立石駅北口再開発を救済するための計画であり、いくらかかるかわからないというあきれた計画です。しかも、この計画のために、子どもが犠牲にされています。児童館、区立学童保育クラブの全廃、学校建て替え後回しです。区民の暮らしも犠牲にし、各保険料の値上げなどが行われてきました。今定例会は2016年度決算審査か行われ、87億円もの不用額を出し、さらに100億円以上の新たな貯めこみを増やしたことを指摘し、これを財源にすれば区民要求の実現は可能であり、区政の転換、改革のために論戦に挑みました。
1、新小岩公園の高台化計画について、リニア新幹線の残土を使用するという当初の説明を一切認めず、しかもこの計画にしがみついていることは深刻です。区議団の調査で品川駅から排出される残土は、すべて富津市の処分場に運ばれることになっていることがわかりました。事業者の善意による事業であることが大前提であり、基準を緩めれば産業廃棄物の高台になりかねません。一方、基準を厳しくすれば、巨額の税金投入になりかねません。さらに、新小岩公園以北の上平井水門までの間について、「市街地の高台化」=スーパー堤防化の検討をするための調査を実施するとしました。防災に名をかりたゼネコン事業を暴走させるわけにはいきません。
1、年金受給者の被扶養者のマイナンバーの提出を年金機構が強要したことから、区はマイナンバーを記載した住民票の提出という形で利用の拡大を図ったことは間違った判断でした。区議団は、都議団、国会議員団とも協力し、国税庁、厚労省、年金機構と交渉し、「マイナンバーの記載なしで受理」と回答を得て、改善を勝ち取りました。
1、亀ヶ岡保育園の建て替えのために学童保育クラブを併設することを条件に公募したのに、議会での承認もなしに学童保育クラブの建設を見送ったことは重大です、しかも、この保育園の近隣の学童保育クラブは117名在籍と区内で最も深刻なすし詰め状態なのに計画を投げ捨てたことも許されません。学童保育クラブの施設整備は急務です。
1、ひとり暮らし訪問事業を社会福祉協議会に委託していますが、当初、無料で行われていた事業を有料化し、さらに、値上げを検討していることが明らかになりました。障害者手当の年齢差別や、緊急通報システムの有料化など他区が無料で実施しているものが有料となっているサービスが少なくありません。その結果、普通会計決算で老人福祉費1人当たりの金額が23区のなかで最低レベルになっています。これこそ改善を急がなくてはなりません。
1、区民要求実現をめざし、今定例会では3つの条例提案を行いました。就学援助の入学準備費を入学前に支給できるようにする条例、墓地建設の紛争に区が調停役を果たせるようにする条例、議員の日当(費用弁償)を廃止する条例です。ちなみに、党区議団は、2015年度からこの費用弁償は、個人別に積み立て、議員を辞めた後、全額を区に変換することとしました。こうした条例提案を党区議団は、4年間で20本の条例を提案しました。知恵と力を尽くし、区民要求実現のために全力で頑張ります。
2017年10月3日
日本共産党葛飾区議会議員団