葛飾区長 青 木 克 徳 殿
日本共産党葛飾区議会議員団
新型コロナウイルス感染拡大における「緊急事態宣言」が5月25日に解除となりましたが、この間、再び感染拡大者数が増えている状況です。東京都では7月23日に過去最高の366人を記録、本区でも増加しているという状況です。
また、経済活動が再開されはじめてはいるものの、区民生活はもとより、区内中小零細企業、商店街などでは、日々の売上が以前のようには戻らず、事業継続に困難をきたしている事業所・事業主は区内にも多数存在します。区民のくらしと営業を応援するために、ひきつづき積極的支援策を講じることが求められています。
7月21日の臨時区議会では、財政調整基金も活用した第四次補正予算も成立しました。この中には、国や東京都の支援策からこぼれ落ちてしまう区内商店街への独自の支援策も盛り込まれました。区民に一番身近な自治体として、こうした支援を講じることが求められています。さらに、国や東京都が実施している支援策であっても不十分なものもあり、上乗せ支援も必要です。
同じ特別区を見ても、様々な独自の支援が示されています。5回目となる今回の要望では、あらためて他区の実施内容などを踏まえ、下記の通り要望するものです。
記
1、保健衛生について
① | 新型コロナウイルス感染がひろがるもとで、機動的に対応できるよう、「地域外来・検査センター」で実施しているPCR検査を週二日からさらに増やすこと。 |
② | 厚生労働省が新たにしめした「新型コロナウイルス感染症に係る行政検査に関するQ&Aについて」(7月15日都道府県などに通知)にもとづき、積極的に検査を実施すること。その際、医療関係者、幼稚園及び小中学校教職員、保育関係者などの検査を実施すること。 |
③ | 「地域外来・検査センター」について、今後の台風などを想定して屋外から屋内への移設などを検討すること。 |
④ | 第四次補正で、16歳までのインフルエンザ予防接種について、その助成額及び対象拡大を検討すること。あわせて、肺炎球菌の予防接種を無料にすること。 |
⑤ | 区内感染者数の公表に当たって、検査数及び陽性率をも明らかにすること。区民の行動や不安にこたえるために、プライバシーに配慮しながらも、感染マップを公表でるよう検討すること。 |
⑥ | 感染拡大の広まりのもと、保健所の体制を抜本的に強化すること。なお、緊急時だけの体制強化にとどまらず、恒常的に行うこと。小菅・高砂の2か所の保健センターを復活すること。 |
⑦ | 集い交流館、学校開放などで、入口や各部屋ごとなどに消毒液の常設を行うこと。 |
2、区民生活、生業支援について
① | ホームレス等への特定低額給付金がもれなく届くよう、積極的に働きかけること。 |
② | 児童手当への区独自の1万円上乗せを、今後も実施すること。 |
③ | 新型コロナウイルス感染拡大の影響により区民生活が疲弊する中、千代田区や品川区などを参考に、独自の給付金を実施すること。 |
④ | 国民健康保険料の値上げを凍結し、緊急的に子どもの均等割りを減免すること。 |
⑤ | 「売上が50%以上減少」等になっていない小規模事業所への「家賃支援給付金」や「持続化給付金」を区独自に実施すること。 |
⑥ | 積極的に区内中小零細企業の実態把握をすること。 |
⑦ | 文化・芸術団体への支援策を講じること。 |
⑧ | 柴又をはじめ区内観光地への支援策を講じること。 |
3、介護・障害者施設について
① | 区内介護・障害者施設で感染拡大がすすんでいる中、既存利用者のサービスが維持されるよう、支援をすること。 |
② | 就労継続支援A・B型事業所で働く障害者へ、休業における工賃の補償などを行うこと。 |
4、子どもの生活について
① | 保育園における「3密」を回避するため、認可保育園の大幅な増設を行うこと。そのためにも、公立保育園の廃止・民営化計画は直ちにやめること。 |
② | 私立学童保育クラブでの「3密」を回避するため、どんなに多くても40規模に改めること。1児童あたり1.65㎡をあらため、独自の基準を設けること。学校敷地内にこだわらず、学童保育クラブを抜本的に増設すること。児童館・区立学童保育クラブの廃止計画は白紙にすること。 |
③ | 保育園、幼稚園における定員数を大幅に減らし、少人数保育等のために必要な職員数確保のための独自の加算を検討・実施すること。 |
④ | 区立幼稚園は、現状のまま存続し、コロナ禍のもとでのモデル的「新しい生活様式」とすること。 |
5、教育分野について
① | 学校内での消毒について、教職員の手を煩わせないように独自の配置をすること。とりわけ、アルバイト等収入減となった学生への応募を実施すること。 |
② | 学校開放に際して、消毒液を配置すること。 |
6熱中症対策について
① | 高齢者、低所得者への電気代助成を実施すること。 |
② | 低所得者へのエアコン設置助成を行うこと。 |
③ | 冷却スカーフを高齢者や難病の方などに配布すること。 |
④ | 理美容店など「一時涼み所」協力店に対し、協力金を支給すること。 |
7、災害時におけるコロナ対策について
① | 災害時における避難所マニュアルをただちに策定すること。 |
② | 避難所での「3密」を避けるために、いままで以上の避難所を確保すること。 |
③ | 各避難所に、マスク、消毒液、ダンボールベッド、パーテーションなど、必要な備蓄を行うこと。 |
8、国、東京都への要請について
① | 国に対し、消費税をまず5%に引き下げるよう求めること。 |
② | 医療機関の実情を踏まえた診療報酬の増額を国に求めること。 |
③ | コロナ禍のもとでの「新しい生活様式」を考慮し、保育園・幼稚園、小中学校における少人数クラス・学級等の実施を国及び東京都に求めること。 |
9、議会答弁について
この間の区議会本会議、委員会及びわが党区議団の提案について、「考えていない」と答弁したものについて実施した事業が数々ある。議会に対し、よく熟慮した答弁を求める。
以 上