2021年3月24日
葛飾区長 青 木 克 徳 殿
日本共産党葛飾区議会議員団
1都3県への新型コロナウイルス感染症対策の緊急事態宣言が、21日解除されました。しかし、新規感染者数が下げ止まりから増加に転じ、感染力が強い変異株がひろがるなど、感染拡大の第4波への危険が指摘されています。
菅義偉首相は18日の会見で、宣言の解除にあたってリバウンド(感染再拡大)防止のための「五つの柱」を提示し、感染拡大の予兆探知の強化として、繁華街などで実施している無症状者へのモニタリング検査を1日5000件まで拡大し、高齢者施設などへの社会的検査を3万件(3月末までに)増やすと述べました。また、変異株への監視体制の強化として、変異株を割り出す検査を現在の陽性者の10%の割合から、40%にまで引き上げると述べました。わが党は、大規模検査による感染封じ込めを一貫して主張してきました。
こうしたなか東京都が、医療機関や高齢者施設の従業員や患者などへの定期的な検査を行う方針を打ち出し、本区で試行することになりました。コロナワクチン接種とともに、同時並行で、大規模検査を実施していくことが必要です。あわせて、緊急事態宣言が長期にわたり実施されたもとで、疲弊する区民のくらし・営業、雇用の支援に全力でとりくむことが求められています。
わが党区議団は、10回目となる「新型コロナウイルスに関する要望」を以下の通り求めるものです。
記
1、 区民の命と健康をまもるためのPCR検査について
① | 東京都が、医療機関や高齢者施設の従業員や患者などへの定期的な検査を行う方針を打ち出し、本区で試行することをふまえ、都と協力をして区内全医療機関や施設の職員などに対して実施すること。 |
② | その事も含め、保健所体制強化を行い、「追跡」がきちんと行えるようにすること。 |
③ | 墨田区のように、PCR検査やコロナ対応ができる医療機関を公表して、直接、検査・治療ができるようにし、保健所の業務を軽減すること。 |
④ | 本区で引き続き実施することになった65歳以上の高齢者及び64歳以下の基礎疾患がある方へのPCR検査実施にあたって、1000円での実施へと改善はされたものの、誰もが気軽に検査ができるよう無料にすること。また、月1回だけにせず、複数回検査を受けられるようにすること。 |
2、 コロナワクチン接種にあたって
① | 区民に対し、遅滞なく情報提供をすること。 |
② | 情報弱者といわれる障害者や外国人等への丁寧な周知を行うこと。 |
③ | コロナワクチンとともに、インフルエンザ予防接種を無料にすること。 |
3、 区民のくらし、営業の支援について
① | すでに実施した児童手当、児童扶養手当支給者への上乗せ給付など、区独自で実施すること。 |
② | コロナの収束にはまだ期間がかかる状況の中、5月末までとしている新生児への給付金を引き続き実施すること。 |
③ | 区社会福祉協議会とも連携して、再延長された緊急小口資金、特例貸付の周知及び、遅滞なく実施できるようにすること。住宅確保給付金についても、同様に区として取り組むこと。 |
④ | コロナ禍のもとで、仕事を失った区民などに対し、ハローワークとも連携して、仕事のあっせんにつとめること。 |
⑤ | 区内中高校生などへの「卒業祝い給付金」や、大学生などへの「進学応援給付金」などを実施すること。 |
⑥ | この間の時間短縮要請事業者にとどまらず、区内中小・零細企業への区独自の給付策を講じること。 |
⑦ | 国や東京都が実施しているコロナ対策事業の相談窓口を、区として設置し、親身に対応できるようにすること。 |
⑧ | 区内で実施されているボランティアによるフードバンクなどを支援すること。 |
⑨ | 区が率先して衣食住に困難をきたす区民を生まないようとりくむこと。消費期限などに考慮し、区が保有する食料などの災害備蓄品等を区民に支給すること。 |
⑩ | 小中学校における1人1台タブレットのもと、インターネット環境のない家庭等への経済的な学習格差を生まないように対策を講じること。 |
4、国、東京都への要請について
① | 国及び東京都に対し、PCR検査実施にあたっては、全額財政支援をするよう求めること。 |
② | 逼迫している医療機関への緊急的財政支援を求めること。 |
③ | 東京都に対し、都立・公社病院のコロナ病棟への移行にあたって、新たな本人負担が生じないよう求めること。 |
④ | 国に対し、第二次、第三次の特別定額給付金、持続化給付金、家賃支援給付金の実施を求めること。 |
⑤ | 国に対し、後期高齢者医療制度における窓口2割負担を実施しないよう求めること。 |
⑥ | 消費税を5%に引き下げるよう国に求めること。 |
⑦ | コロナ対策強化のために、オリンピック・パラリンピックについて、ゼロベースで再検討するよう要請すること。 |
以 上