2021年5月18日

葛飾区長  青 木 克 徳  殿

日本共産党都議会議員 和泉なおみ
日本共産党葛飾区議会議員団

第12回 新型コロナウイルスに関する要望

 東京でも、新型コロナウイルス感染拡大がつづき、緊急事態宣言が5月31日まで延長されているところです。
 ひきつづき、大規模な頻回検査を実施し、無症状の感染者を保護・追跡、感染拡大を抑え込むこと、自粛と補償を一体に区民生活を支えること、ひっ迫する医療機関の支援を行うこと、そして東京五輪については、①ワクチンが間にあわない、②フェアな大会にならない、③医療従事者を東京五輪のために医療現場から引きはがし、集めることに現実性がないことを鑑み、中止すべきです。そして、コロナ対策に集中することが求められています。このような中で、東京都が緊急事態宣言中に、国立競技場に約770人もの教員を集め五輪競技観戦の下見を行っていたことは重大であり、本区内の全小中学校からも観戦下見に参加していたことは極めて問題です。教員と子どもの命を軽んじる行為として強く抗議するものです。
 さて、区内でも5月11日からコロナワクチン接種がはじまりました。すでに75歳以上の区民(約6万6千人)に接種券が届いていますが、「かかりつけ医での予約がいっぱいで7月、8月になる」「かかりつけ医がなく、集団接種の予約をとろうと思ったがコールセンターにつながらない」「集団接種もすでにいっぱいだった」など、苦情と不安の声がたくさん寄せられています。5月24日からは、65歳から74歳までの区民(約5万3千人)へ接種券が送付されることになっていますが、さらに予約がとれない事態となり、混乱が生じかねません。
 ワクチンにかかわる正確でわかりやすい情報を区民に提供しつつ、接種を希望者全員に、安全に、迅速に、確実にゆきわたらせるよう責任を果たすことが求められています。
 そのためにも、下記の通り具体的提案をし、要望するものです。

1、区民にわかりやすく、迅速な情報伝達

1- 医師会任せにせず、接種状況を区が毎日把握し、感染者数同様公表すること。
2- 国にワクチン供給量・スケジュールを迅速に明示するよう求めるとともに、ワクチンの確保状況を区民に伝えること。
3- 4月26日付け「広報かつしか」のように、臨時号の発行も含め、区民への情報伝達を行うこと。
4- 区民が利用している地区センターや公共施設に、貼り紙や情報伝達チラシを置くなど、誰もが情報を入手しやすいように特別の手立てを講じること。
5- コールセンターの対応について
 ア、電話台数とオペレーターを抜本的に増やし、つながりにくい現状を直ちに解消すること。
 イ、区民からの問い合わせに対して、丁寧に対応できるよう体制の強化を図ること。
 ウ、通話料が無料となるよう、フリーダイヤルにすること。
6- コールセンター任せにせず、区の専用回線も公開し、苦情を含めた区民の声を直接聞き、改善に役立てるようにすること。

2、 接種体制の改善について

1- 接種できる医療機関を増やすこと。
2- 集団接種の会場数、回数を抜本的に増やすこと。足立区では115か所を設置し、後期高齢者の約半数の予約が出来ていることにも学び、現在の集団接種会場に加え、夕方以降の小中学校の体育館73か所での実施や、奥戸・水元総合体育館の利用など、直ちに検討し、実施すること。
3- 国立市のように、移動手段としてタクシーを使用した場合、利用料金の支援を行うこと。
4- 予約をとる際に、インターネットなどを使えない高齢者等に、世田谷区では公共施設28か所を予約センターとして設置し、区職員がサポートしている。本区でも予約センターを設置すること。
5- 医師や看護師などの医療体制の確保への努力とともに、国や東京都への医療体制強化を求めること。
6- キャンセルで未利用のワクチンは、廃棄処分とならないようにルール化し、有効に活用すること。

3、オリンピック・パラリンピックの中止を

1- 区内聖火ランナー実施は、直ちに中止すること。
2- 国及び東京都に対し、今夏のオリンピック・パラリンピックの中止を求めること。

以 上