2021年8月20日
葛飾区長 青 木 克 徳 殿
日本共産党葛飾区議会議員団
新型コロナウイルスの感染が爆発的にひろがり、8月5日には東京で5000人を超え、全国でも2万人を超える事態となっています。また、重症者も増え過去最高を更新しているという状況です。多くの国民が「東京五輪の中止」を求めていましたが、菅内閣及び小池都知事は開催を強行しました。その結果「爆発的に感染がひろがった」と指摘されています。
政府は重症患者や重症化リスクの高い患者以外は「原則自宅療養」を打ち出し、全国的な非難の的となりました。この方針は、正式に撤回すべきです。
医療現場の逼迫のもと、都内で12日自宅療養の3人家族全員が感染の中、40代母親が亡くなるという事態も生まれています。都は、「医療非常事態」対応体制を打ち出し、酸素ステーションの設置などを示しています。一方、小池都知事は、入院患者に対しての基準を改め、容体が良くなった時点で退院をさせ、新たな重症者を入院させることにしました。また、「濃厚接触者を追わない」ことを表明し、感染拡大を抑え込むための疫学調査を放棄しました。
本区においても、8月2日の週には一日当たり100人を超える新規感染者数が、先週末からは200人規模で増えているという状況です。保健所では、陽性者に対する疫学調査とともに経過観察をしていますが、健康部内での応援とともに、他部からの応援を受けてあたっているとのことでした。当日には連絡が取りきれず翌日にならないと連絡がとれないといいます。ことは命にかかわる問題です。保健所のさらなる体制強化が求められています。また、入院調整となっている区民に対して、入院までの間、在宅酸素療法による対応を行っていると聞きます。墨田区では、区自身が濃縮酸素(ネーザルハイフロー)を備え、「軽傷・中等症」に対応できる区民のための「優先病床」を20床確保しているとのことです。本区でも、区民の命を守るために、できうる施策を講じるべきです。
以上を踏まえ、下記の通り対策を講じるよう緊急に求めるものです。
記
1,国および東京都に対して、パラリンピックの中止をつよく求めること。
2,「原則自宅療養」について正式に撤回するよう、国に求めること。
3,新規感染者数の情報を、今まで通りきちんと公表すること。
4,新規感染者への疫学調査および経過観察が遅滞なく行えるように、また通常業務に支障をきたさないよう、保健所の抜本的な体制強化を行うこと。
5,ワクチン接種を希望する区民が、確実に、早期に受けられるようにすること。また、あらゆるツールを活用して接種者を把握し、希望する区民がもれなく接種できたか確認すること、
6,職場、学校、家庭などで感染がひろがっている。必要な人がPCR検査を実施できるよう、無料で、いつでも、だれでも、何度でも受けられるようにすること。とりわけ、この間感染が増えている保育園や二学期が始まる前の全小中学校での検査実施をふくめ、小中学校、子育て支援施設でも定期的に検査を実施すること。
そのための検査キットの確保を確実に行うこと。
7,区独自にパルスオキシメーター及び濃縮酸素を一定量備えること。
8,区が、症状に応じて医療が提供できるように区民のための「優先病床」や宿泊療養施設を確保すること。
9、コロナ対策情報について、区ホームページ、広報「かつしか」で不正確な情報によって区民に混乱を持ち込むことを改め、公共施設での掲示・配布(ワクチンニュースなども)するなど、さまざまな媒体を使って情報の周知を図ること。
以 上