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区政問題について日本共産党区議団の主張をご紹介します |
理科大、公園予定地の盛土に8億円 |
次に、新宿6丁目地区の大学・公園用地の盛土ついて質問します。 東京理科大学の進出にあたっての53億円の「思いやり予算」については、いままでもくり返し指摘してきたところです。昨年の第4回定例会では突如として補正予算に「科学技術センター」が計上されました。さらに、理科大が示した地域貢献策には「大学の敷地内に防災倉庫を設置する」となっていたのに、新宿6丁目公園内に防災倉庫を設置する計画です。そして今度は、8億円余もかけて大学・公園用地を盛土するための予算が計上されています。 そこで、いくつかの点について伺います。 第一に、経過についてです。 この盛土計画について、はじめて議会に示されたのは、昨年の第3回定例区議会で、「葛飾キャンパスの学科構成及び開設時期について」の報告でした。しかし、この盛土については、基本協定及び土地譲渡契約書にはまったく触れられていなかったものです。 いったい、この盛土計画はどちらから出されたものなのか、いつから検討をはじめたのか。この計画は、どこのコンサルタント会社に委託をしているのかなど、その経過についてお聞かせください。 また、いったい、何立米の土を盛る予定なのですか。これだけの土をどこから運んでくるのですか。合わせてお伺いします。 第二に、防災性についてです。 いざ災害の際の広域避難場所として、都への申請もおこなっているということですが、「災害のため」というと聞こえがいいのですが、本当にそうなのでしょうか。 そもそも、「浸水想定区域図」をもとに作成した江戸川洪水ハザードマップでは、この新宿6丁目地域は1.5メートルから2.0メートル浸水するとしめされています。あくまでも想定の範囲なので、実際どこまで浸水するかは分かりませんが、葛飾区史によると、1947年のカスリーン台風のときには当時の水元飯塚町で3.2メートル浸水したというのですから、ハザードマップもそれなりの説得力があります。 ところが、この盛土計画では、大学の建物まで傾斜をつけて1.5メートルの盛土をすることになっています。なぜ、2メートル以上ではないのでしょうか。そうでなければ意味がありません。 なぜはじめから、人が50センチも水につかるような計画になっているのでしょうか。だいたい、区が設置する防災倉庫も盛土をする区域外ですので、ここも水没してしまいます。 区長、水害が発生したときの区民の避難、防災が目的という説明とは裏腹に、浸水することが明らかなのに、なぜ防災と言えるのですか。明確な答弁を求めます。 第三に、この計画は、区民全体の避難を考えたものではなく、大学の建物だけを救済し、周辺地域の区民を見捨てるというものではありませんか。 そのことを今度の予算案は端的に示しています。区民全体にかかわる「総合的な洪水時の避難対策等の検討」の予算にはたった30万円で、一地域の防災対策には8億円余。まったくあべこべです。 この盛土計画は、白紙撤回すべきです。答弁を求めます。 ハザードマップでは、避難勧告・指示が出たら「できるだけ公共交通機関を利用してください」とか「小中学校へ避難を開始してください」としめされています。あのカスリーン台風の際にも、浸水するまで3日かかったということからも、瞬時に水に浸かってしまうということではないからです。 必要なのは、災害の際の防災教育や避難方法等について日常的におこなわれているかという問題です。 熊本大学大学院の山田文彦教授は、「ハード対策のみに依存した水害対策では限界が生じる。今後の水害対策では、地域住民や地域コミュニティが主体となり、行政や専門家などと連携した地域防災力向上の取り組みが重要となる。そのため、ハードとソフト対策を両輪として実施し、実効的な自助・共助により被害最小化を目指す、防災から減災への方向転換がすすめられている」と述べています。 大学のために8億円かける対策よりも、防災教育や避難方法等についての計画を立て推進していくことこそ必要だということを指摘しておきます。 以上で、質問を終わりますが、答弁いかんによっては再質問をすることを表明し終わります。 ●中江区議再質問 再質問をおこないます。今の答弁の中では到底納得のできるものではないというものも多々ありまして、今後の予算審査特別委員会などを含めて、ひきつづき問うていきたいと思います。 この場では盛土について一点だけ伺いたいと思います。 今のご答弁では、安全性の向上ということも述べられていましたし、昨日の他の議員への答弁を含めますと、1.5メートルの盛土をすると、床下浸水程度にできるということで、これまたおかしな話かと思います。 この盛土をするところに住宅がたくさん造られるのであれば、百歩譲って理解もできますけれども、そうではありません。できるのは大学の建物だけ、それも高さ制限を30メートルから45メートルへと緩和して、11階建、立派な建物を建てるんですけれども、別に床下浸水だろうが、2メートルになろうが、大学が区民を受け入れれば十分避難できる、このことは明らかだと思うのです。 だから、この盛土は大学の建物を救済するだけで意味がない、むしろ、周辺の住民をはじめ区民を見捨てるものだと言っているわけです。この盛土は撤回すべきです。区長、明確な答弁、もう一度お願いいたします。 |
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