2013年第2回定例会一般質問 質問者 おりかさ明実
小菅のまちづくりについて・小菅保健センターは存続を


【目次】
  1. 小菅地域は歴史と自然を生かしたまちづくりを
  2. 拘置所敷地の通行について
  3. 小菅西公園・小菅東スポーツ公園のバリアフリー化を
  4. 乗り合いタクシーの料金値下げを
  5. 小菅保健センターの存続を、西小菅小学校・小菅保育園の改築、学童保育クラブの新設を求める

1、小菅地域について・歴史と自然を生かしたまちづくりを

 日本共産党区議団を代表して区政一般質問を行ないます。
 隣接区との境界周辺に住む区民は、隣の区の情報が良く入り、隣の区との施策の違いが比較されやすいものです。こいう地域の区民に対しては、特別の配慮が必要であり、その意味で区政の重点地域として位置付ける必要があります。
 私は以前、本会議での質問で、多くの区民が利用する綾瀬駅周辺のことを取り上げたことがありますが、自転車置場の対策は足立区任せ、綾瀬駅のバリアフリーにも関心がなく、今年、綾瀬駅の下りホームにもエレベーターができたのに、議会で報告さえありませんでした。
 私は、このように区周辺の地域が区政の盲点のひとつになっているという視点から、私の活動地域であります小菅地域についておたずねしたいと思います。
 五藤喜一郎編の「小菅の歴史」などによると、小菅は足利時代末期に開かれました。江戸時代には、現在の小菅拘置所の場所に、徳川吉宗の鷹狩のための小菅御殿が置かれたり、江戸幕府の当時の防災倉庫とでもいうべき江戸町会所(まちかいしょ)の籾蔵が設置されていました。そして、明治初期には、東京、千葉、埼玉の350あまりの町や村を所管する小菅県の県庁がおかれたこともある由緒ある地域であります。
 また、現在の西小菅小学校の場所に江戸幕府の銭座が設けられたり、小菅1丁目の正覚寺内には、日本で最初の公立学校である小菅県仮学校が設置されたりしました。小菅は、他にも数々の史跡が点在している場所でもあります。
 拘置所の敷地内にある石灯籠や、鳥の形を模したといわれる旧拘置所の建物そのものも、当時の建築様式を反映する歴史的に価値のあるもので、保存が求められています。
 小菅1丁目から水戸橋を通り、亀有に向かっては旧水戸街道が走っていますし、足立区との境界には古隅田川の旧河道があり、1994年に区は、足立区などとともに古隅田川の緑道整備を行いました。エビモや菖蒲、ヨシなどの水生植物が生成し、コイやギンブナ、ドジョウなどの魚や亀、カモなども住む自然環境が保存された生きた川として再生されました。この事業は2000年度の国土交通省の「手作り故郷賞」という大臣表彰も受けましたが、その昔の小菅を知る地域の人々にも、子どもたちにも大変親しまれています。

 そこで、まず伺います。
 小菅地域は、歴史的資源と自然を生かしたまちづくりを行うべきと思うが、どうでしょうか。
 また、旧拘置所の建物や灯篭などの保存を行うことを再度国に求め、地域の歴史的資料を集めて資料館として改造したうえで、一般に開放すべきと思いますが、どうでしょうか。
 そして、区民のみならず内外に小菅のまちの魅力をアピールすべきであり、そのことをまちの活性化につなげていくべきだと思いますが、どうでしょうか、ご答弁ください。

2、拘置所敷地の通行について

 古い歴史を特つ小菅地域も、近年は、東京拘置所や高速道路のインターチェンジ、都の汚水処理場など、いわゆる迷惑施設を一手に引き受ける地域となってしまいました。
 水陸の交通の要所であった小菅1丁目地域は、今では逆に拘置所と川によって近隣の地域との連絡が遮断され、陸の孤島と化しています。
 拘置所の建て替えの際には、「宿舎敷地と庁舎敷地を完全分離し、宿舎敷地は、既成市街地と一体的な土地利用を図ること」と区長を通じて地域の要望が拘置所側に伝えられていました。
 しかし、高い塀こそなくなりましたが、官舎も旧拘置所の建物も、グラウンドも、その敷地の多くはフェンスで囲われて閉鎖的な空間となっており、地域の要望は未だ実現されていません。

 そこで伺います。
 フェンスは拘置所の建物だけの必要最小限とし、地域と一体の自由に出入りできる空間とするよう、あらためて拘置所に求めるべきと思います。
 また、ロックアウトされている南北の通路は、カード式のキーなどで通行を制限するのではなく、誰でも自由に通行できるようにすることを拘置所に求めるべきではないでしょうか。答弁願います。

3、小菅西公園・小菅東スポーツ公園のバリアフリー化を

 小菅1丁目のまちづくり用地には、地域の要望の強い病院や高齢者施設など、地域の人たちが安心して暮らすための施設を整備すべきです。
 図書館については、もともと地区図書館を整備する計画があったのに、先送りにされてきました。早急に整備すべきです。
 地域には小菅西公園、小菅東スポーツ公園かありますが、どちらも百段近い階段を登らなければなりません。スロープはありますが、日光の「いろは坂」を登るようで、高齢者や小さな子ども連れの母親が登るのは大変です。誰でも気軽に利用できる施設とするためにエレベーターなどを設置し、バリアフリーの対策を行うべきです。

 そこで伺います。
 小菅西公園および小菅東スポーツ公園にエレベーターなどを設置し、バリアフリー化をすべきと思いますが、いかがでしょうか。

4、乗り合いタクシーの料金値下げを

 小菅一丁目にたった一つあったスーパーが廃業してしまいました。コンビニが出来ましたが、長く歩くことが犬変になっている高齢者の方などは、日常の買い物に苦労するようになっています。
 乗り合いタクシーがありますが、買い物などで毎日利用するには料金が負担になります。せめて1コイン=100円で使えるようになればありがたいという声があります。

 そこで伺います。
 乗り合いタクシーさくらの補助率を増やし、料金を100円にすべきと思いますがいかがでしょうか、お答えください。

5、小菅保健センターの存続を、西小菅小学校・小菅保育園の改築、学童保育クラブの新設を求める

 拘置所の改築に伴い、新しくできた公務員住宅には、若い世帯、とりわけ小さい子どもたちを育てる世帯が急増している状況があります。
 例えば小菅1丁目の6歳以下の人口は、2010年には196人だったものが、2012年には353人と80%も増加しています。
 小学校に通う児童も増加しています。西小菅小学校とこすげ小学校の新入生は2010年には合計79人でしたが、2012年には102入と29%の増加しています。増加のかなりの部分は、拘置所隣の公務員住宅から通う子どもたちだと聞いています。
 公務員住宅は、そこに住む公務員が一定の役職に就くと転居しなければならないと聞いています。そうであれば、そのあとには新たに若い世帯が入居するということになり、これからも就学前の人口が減らない状況が予想されます。子どもの人口が増加し、これからも減らないと予想されるこの地域には、子育て支援施設の充実こそが求められています。
 ところが、西小菅小には学童クラブがなく、小菅1丁目から水戸橋をこえて狭くて危険な道路を通ってこすげ小に通う子どもたらが沢山います。
 保健センターは、子育てにとって欠かせないところで、ベビーカーを引いて行けるところでなければなりません。地域からは、小菅保健センターの存続を求める声が大きく上がっています。
 小菅保健センターの廃止などとんでもありません。

 そこで伺います。
 西小菅小学校の改築を早急に行うべきと思いますが、どうですか。
 また、西小菅小の学区域にも学童保育クラブを新設すべきだと思います。
 そして、小菅保健センターは耐震診断の結果から、安全対策を急がなければなりません。
 一方、近<の小菅保育園も、築42年で建て替えを検討する時期に入っています。小菅保育園の改築を前倒しして行い、児童館とともに子育て広場、親子カフェなどを備えた保健センターを合築してはどうでしょうか。提案して答弁を求めます。