2003年度葛飾区予算編成に対する
緊 急 重 点 要 望 書 |
はじめに |
今日、区民生活を取り巻く状況は、深刻な不況のもとで倒産、失業、高まる将来不安など、最悪の事態となっております。
しかし、政府がやろうとしていることは、国民に新たな巨額の負担増を強いる医療・年金の改悪と庶民増税策であり、「不良債権処理の加速」の名で、中小企業つぶしという、既に破綻した政策です。
また、都政も、財政危機を口実に、福祉切り捨ての第2弾として、福祉施設からの全面撤退と民間福祉施設への人件費補助の全面廃止など打ち出す一方、「都市再生」の名による環状道路の建設など大型開発を推進しており、都民には堪え難い苦しみを与えています。
こうしたときに、区政は、国や都の悪政の防波堤となって、区民のくらしと福祉を守るという自治体本来の責務を全うすることです。その為にも、区民の目から見てムダと浪費を改め、区民要望に応えていくことです。
以上の立場から、2003年度予算編成に対する緊急重点要望書を提出し、その実現を求めます。 |
記
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1、 |
ムダと浪費をなくして、区財政の確立を |
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◯ |
大な財政支出をともなう金町駅南口再開発は採算上問題があり、立石駅周辺地区再開発は、住民合意も得られておらず、ともに根本的に見直すとともに、水元西南部土地区画整理事業は、住民の意志のもとに、直ちに中止すること。 |
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◯ |
都市計画や建設部門の部課長をスリム化すること。また、その他の部長や課長級の管理職のポストも他との統合により思いきった見直しを行なうこと。 |
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◯ |
区議会議員の報酬カット、報酬支給の日割り計算の導入、期末手当の特別加算を廃止をするとともに、費用弁償や各種審議会報酬を廃止すること。 |
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◯ |
区幹部職員の公社等への天下りを根本的に見直すこと。 |
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◯ |
不公正な同和行政は直ちにやめること。 |
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◯ |
議員待遇者会の補助金は廃止すること。 |
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◯ |
亀有パーキングリリオの自動車駐車場の利用料は、イトーヨーカ堂に応分の負担を求めること。 |
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◯ |
東京電力・NTTの電柱などの道路占用料を政令基準どおり徴収すること。 |
2、 |
区民の福祉、健康のために |
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◯ |
介護保険料は基金を活用して、値上げをしないこと。また、保険料区分を6段階にし、低所得者への負担軽減をはかること。利用料の軽減策も拡大すること。 |
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◯ |
敬老金、老人福祉手当、福祉電話助成等の現金給付事業を復活すること。 |
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◯ |
高齢者の就労確保のため、シルバー人材センターへの支援を強化すること。 |
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◯ |
障害者の支援費については、地域での生活を保障することができるよう、区の独自加算を実施すること。 |
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◯ |
都立福祉施設の廃止、民間福祉施設サービス推進費の廃止をしないよう東京都に働きかけること。 |
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◯ |
公立保育園への派遣職員の導入・民間委託を行わないこと。待機児を解消するために今 後の利用増の見通しをたて認可保育園の増設計画をつくること。 |
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◯ |
学童保育クラブの土曜開所するとともに、60名児童定数と待機児を解消するため、分室開所や新増設を行うこと。 |
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◯ |
生活保護ケースワーク業務を充実するために、ケースワーカーを増員すること。 |
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◯ |
各種健康診査の有料化は行わないこと。 |
3、 |
中小企業の振興のために |
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◯ |
不況対策本部を設置して、仕事確保、融資の改善など、緊急総合対策を講じるとともに、商工予算を大幅に増額、人員増により執行体制を確立すること。区内中小企業の悉皆調査を行い、それぞれの事業所にかみあった支援を行うこと。 |
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◯ |
1億5千万円以下の予定価格の工事は、区内業者による入札方式に改めること。
また、5千万円以下の公共工事については、地元小規模建設業者へ優先発注すること。 |
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◯ |
区内建設業者の仕事拡大と区民の住宅をリフォーム支援のために、区が工事費用の消費税相当分5%を助成する事業を実施すること。 |
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◯ |
特別不況対策資金融資を引き続き実施し、返済猶予の延長を実施すること。 |
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◯ |
歳末に向けて区独自の「元気を出せ商店街事業」を実施すること。 |
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◯ |
区内商店街の実態調査を行ない、振興計画を商店主の声を生かし、区、専門家も入って策定すること。 |
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◯ |
商店街のカラー舗装、装飾灯の設置など、近代化対策は全額公費負担とすること。 |
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◯ |
中小商店・中小企業の日除け・雨除け・袖看板等の道路占用料を全額免除すること。 |
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◯ |
大型店、安売り量販店等から区内商業をまもるために、商店街と連携し、無秩序な進出をおさえること。実効ある指導要綱に改善すること。 |
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◯ |
「葛飾産野菜」定着化支援事業を引き続き継続し充実するとともに、直売事業と商店街の活性化連携事業の拡大すること。
また、生産緑地の条件に満たない農地の維持・保全のために緑地補助や農業体験農園の設置の促進など、区としての対策を確立すること。 |
4、 |
安全で住みよいまちづくりのために |
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◯ |
在来橋梁の耐震化や幹線道路の沿道不燃化促進事業、細街路拡幅整備事業などの目標を前実施計画のレベルに引き上げるとともに、災害時における防災活動拠点を当面30箇所早期に整備すること。 |
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◯ |
高齢者、障害者、ひとり親家庭、ファミリー世帯及び若者に家賃助成を行うこと。 |
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◯ |
マンションの大規模改修における区独自の補助制度をつくること。 |
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◯ |
京成四つ木・青砥駅間の立体交差化事業は、早期に実現すること。 |
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◯ |
排ガス対策として、自動車排ガスの測定局に、浮遊粒子状物質の調査が行えるよう測定機を設置するとともに、まだ常時監視測定局のない主要幹線道路に自動車排ガスの監視測定局を増設すること。 |
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◯ |
交通不便地域を解消するために、各バス事業者に対して、新たなバス路線の開設と、既存路線の延伸化を働きかけ実現することともに、区独自のバス路線の設置を行うこと。 |
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◯ |
お花茶屋・立石・堀切菖蒲園駅にエスカレーター・エレベーターを早期に設置すること |
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◯ |
JR東日本千葉支社に働きかけ新小岩駅南北自由通路を実現すること。 |
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◯ |
都市計画道路計画は、路線ごとに必要性を吟味し、生活道路の整備を促進すること。 |
5、 |
教育の充実のために |
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○ |
ひとり一人にゆきとどいた教育を行うために、30人学級を実現すること。当面、小学校1、2年生、中学校1年生での少人数学級や、独自にTT加配などを行うこと。 |
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○ |
生徒指導の困難校だけでなく、学校運営上で必要とする学校には、学校支援指導員を派遣するとともに、全ての小学校にスクールカウンセラーを配置すること。 |
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○ |
遅れている校舎の耐震診断・耐震設計・耐震補強工事を早急に行うこと。小中学校の大規模改修及びトイレ改修、普通教室・会議室・図書室などへのエアコンを年次計画化して整備するとともに、校舎等改修費や修繕費を大幅に増やし、各学校からの修繕要望に直ちに応えること。 |
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○ |
学校の校具・教材・物品等の購入ができるように、必要な予算措置を行うこと。また、パソコン関連予算は別枠で措置すること。 |
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○ |
父母の教育費の負担軽減のために、小・中学校の就学援助は、生活保護基準1.5倍に戻すとともに、費目認定の項目を拡充すること。 |
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○ |
東金町、青戸、小菅・堀切、奥戸地域に、地域図書館を建設すること。 |
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○ |
屋外プールの廃止は取り止め、施設改修を進めて、区民要望にこたえること。 |
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○ |
水元青年の家の存続のために、引き続き有りとあらゆる努力を行うこと。 |
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○ |
教育基本法の改悪に反対すること。 |
6、 |
清潔・平和の区政実現のために |
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◯ |
◯オンブズマン制度をつくり、区民の苦情や提案を受け入れること。 |
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◯ |
公正な監査業務の遂行と監査委員制度の独立性のために、常勤監査委員の選出においては、区退職幹部の登用は行わないこと。 |
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◯ |
非核平和都市宣言20周年の節目の年として、
@ |
葛飾区非核平和条例を制定すること。 |
A |
長崎で行なわれる「第二回世界NGO会議」や「ナガサキ平和学習プログラム」などへの市民平和団体派遣のために支援を行うこと。 |
B |
原爆展などの開催を区内各施設で行なうことや非核平和のための常設展示室を郷土と 天文の博物館等で開設すること。 |
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◯ |
憲法違反の有事法制化に反対すること。 |