区政一般質問を行います。
まず、地球温暖化と災害対策についてです。
線状降水帯による豪雨が、日本各地を襲い土砂災害や低地での内水氾濫、河川からの外水氾濫は、過去に経験のない深刻な被害となっています。ネパールの氷河崩壊による大洪水、米グランドキャニオンの激しい鉄砲水は、周囲の土砂を巻き込んで強大な濁流へと姿を変え、大規模な水害が相次いで発生しました。地球温暖化によって、いつ何が起きるのか予測できない気候危機に対し、「パリ協定」にもとづき平均気温の上昇を1.5度以内に抑えるための対策を、一刻の猶予もなく最短かつ緊急に実行しなければなりません。しかし、日本の街路樹がピーク時から約50万本減少しているという現状は、気温上昇を抑えるための貴重な木陰を失う行為であり、気候変動対策の観点からも国内外の専門家から疑問や見直しの声が上がっています。
例えば、区内の街路樹など、管理コスト削減や落ち葉トラブル、無電柱化工事のスペースなどを理由に樹木伐採を進めていますが、世界のヒートアイランド、気候変動対策と逆行しているのではないでしょうか。従来の緑被率だけではなく、樹冠被覆率の調査を行い、具体的な目標や対策を講じるべきです。また、ゼロエミッションを掲げていますが、着実に推進するためにも、「地域再生可能エネルギー」に取り組んでいくべきです。地域再生可能エネルギーは、地域ごとの特性や資源を活用し、単に再生可能エネルギーを導入するだけでなく、その運用を地域の日常生活や経済活動と結び付けるのが特徴です。区長、いかがですか。
葛飾区は、荒川や江戸川などの大河川に囲まれた低地帯で、集中豪雨による内水氾濫が発生しやすい地域です。8月13日、区内でも豪雨により、冠水被害地域が9ヶ所、床上浸水が1軒発生し、冠水を目の当たりにしましたが、川のように水が迫ってくる恐怖を感じました。行政として被害を最小限に抑える対策が必要です。
2時間通行止めとなったJR金町駅東アンダーパスは、大雨の際に冠水しやすく通行止めなどの対策をとりますが、自然排水ではなく新小岩駅のアンダーパスのように排水設備を設置すべきではないでしょうか。答弁を求めます。
落ち葉などが道路の雨水の流れを阻害することがないよう点検を行うこととともに、詰まりにくいグレーチング蓋などへの交換促進を行なうべきです。いかがですか。
また、冠水は想定を上回る雨量によって、従来の下水道の排水能力では、十分に排水が追い付いていないことが原因に挙げられます。リスクに見合った排水処理基準への引き上げなど、従来の対策の延長線ではない、抜本的な排水能力の対策強化、見直しをすべきではないでしょうか。答弁を求めます。
豪雨のもと、いままでにも電気設備が地下にあることが問題視されてきましたが、地下駐車場も問題です。シンフォニーヒルズには地下駐車場がありますが、対策が必要です。これから整備しようとしている立石駅北口の地下駐車場計画は見直しすべきです。あわせて、被害にあった車の補償なども求められるのではないでしょうか。答弁を求めます。
また、品川区では個人及び法人に対しての止水版助成制度を行っています。区内全域の建物を対象に上限150万円、助成率5分の4から4分の3というもので、本区でも実施すべきと思いますが、答弁を求めます。
次に、避難所についてです。劣悪な運営環境が、災害関連死と密接に関係していて、命を守るための避難所が、かえって健康を害することがあってはなりません。熊本地震では、多くの避難所で、人員、物資の搬入遅延などにより、10日以上も硬い床での雑魚寝、プライバシーの欠如、食事は、おにぎりやパンという炭水化物ばかりの食事で、発災直後は行政の支援が届かず、想定通りに機能はしませんでした。我が党は、繰り返しスフィア基準について指摘し、災害発生時から48時間以内にTKB=トイレ・キッチン・ベットの重要性を何度も訴えてきました。イタリアでは、災害が起きた時だからこそ快適にすべきという発想があり、国の主導でTKB48が徹底してシステム化され、良質な生活環境を整え、命を守る取り組みが行なわれています。本区でもイタリアの迅速なTKB48整備体制に学ぶべきではないでしょうか。
そこで質問します。
指定避難所における備蓄実態は、決して十分とは言えません。協定による供給だけで発災後に迅速に現場へ、運び込まれる仕組みも整っているのか懸念されます。自治体の責任として、平時から一定数を備蓄しておく体制強化が求められます。足立区や杉並区では、発災後3日分の確保を進めています。食料確保を自己責任に委ねるのではなく、本区でも、せめて3日分の確保をすべきではないでしょうか。
プライバシー確保や段ボールベットの導入はあたりまえのことです。人口約41万人の香川県高松市は、避難所におけるプライバシー確保と安全性、限られた備蓄スペースの効率化を両立するため、市内の全ての指定避難所に、災害時の避難初期から簡単に組み立てられる、テント40万人分の間仕切りテントの導入・備蓄を進めています。市では想像以上のコンパクトさに驚き、備蓄スペースにかなり余裕が生まれたため、他の防災資機材の保管や、更なる備えにスペースを有効活用できるようになったそうです。避難所に必要な数を想定したテントの導入をすべきではないでしょうか。
段ボールベットやエアーマットは、避難所開設時に足りるのでしょうか。協定に頼るだけではなく確実に避難者全員に設置できるようにすべきでではないでしょうか。
トイレ不足や衛生悪化は、健康と尊厳に直結する深刻な課題です。東村山市では、災害用トイレカ―を導入し、他自治体と協定を結び、被災時は自治体間で相互に支援が受けられるようにしています。本区でも、断水や停電でもすぐに利用ができ、衛生的な環境を確保する重要な災害対応車両でもある、移動式トイレカ―の導入を検討すべきではないでしょうか。
要配慮者の水害時の避難は、タイムラインを意識した早期避難や垂直避難となっていますが、線状降水帯が発生した場合は、短時間で爆発的な豪雨をもたらし、一瞬にして冠水するため自力での避難が困難となります。従来の災害対策とは異なる、短時間での激甚化を前提に避難対策とBCPの見直しをすべきではないでしょうか。
豪雨や遮断物により防災無線が聞こえにくい、また、インターネットではなくアナログでしか情報が得られないと多くの地域で問題となっています。電池式の一般的なアナログFMラジオがあれば、停電時でも情報を得られます。防災無線の電波を直接受診して、自宅内で拡声する個別受信機を無償で貸し出しするとか、防災ラジオを区民に配布すべきではないでしょうか。
それぞれ答弁を求めます。
次に、JR金町駅をはじめとしたまちづくりについて伺います。
この間、JR金町駅周辺の開発が進められてきました。この10年余りで2000戸を超えるマンション群が立ち並び、今後東金町一丁目西地区市街地再開発を加えると3000戸もの新たな住民が増えることになります。
また、Ⅰ期工事で「マークイズ葛飾かなまち」がオープンして1年、土日休日には車の通行量が多くなり、Tの字交差点横断歩道により渋滞が発生しています。当初から信号機の設置が指摘されていましたが、安全対策の上でも早期に設置すべきと思いますが、まず、この点について見解を伺います。
コロナ禍ではJR金町駅の乗降客数が減りましたが、この間もとに戻りつつあります。駅北口のバス停を待つ行列と、駅に着いたバスからの人との交差は依然危険な状態です。将来的解決などと言っていないで、ただちに解消すべきです。
また、改札は一か所で、朝夕ラッシュ時には改札がいっぱいになり、ホームからエスカレーターに乗ると降り口で人がたまり、危険な状況が見受けられます。区長は、この現状をどう受け止めているのでしょうか。お聞かせください。
旧三菱製紙跡地を中心に進められてきた駅西側の開発のもと、マンション群が立ち並び、東京理科大学が2013年に誘致されました。以来、理科大学通りの歩道が人であふれるようになりました。2019年、この事態を回避するために金町地区センター横から駅北口までの線路沿い自転車駐車場の一部を通路にし、理科大学通りの歩行者の分散化をはかり、一定程度安全対策が講じられました。
昨年4月から東京理科大学に薬学部が開学し、約1700人の通学者が増え、さらに理科大学通りの通行人が増えました。いったい、何人の人がこの理科大学通りを通行しているのでしょうか。線路沿い通路を利用している人はどれほどいるのでしょうか。お聞かせください。
東金町一丁目西地区市街地再開発は、大地主である自動車教習所の便宜を図るものですが、狭い理科大学通りの拡幅事業の一部でもあります。
その先の金町地区センターから駅北口までの理科大学通りの拡幅事業が都市計画決定され、すすめられ始めていますが、(パネル1)この間にある8つのビルをセットバックし道路を広げる計画です。そのために、時期を見て現在の線路沿い自転車駐車場及び歩行者通路を閉鎖する計画です。そうなれば、当初この歩行者通路を整備したとき以上に、理科大学通りの歩道は人であふれ、危険な状態となることは必至です。区長の認識をお聞かせください。
区長は、JRと様々な協議を行ってきたと言いますが、金町駅の改善は地域の運動により2年前倒しで実施されたホームドア設置以外、ほとんど進んでいません。
いままで、区からの駅の改善策として、2つの南北通路の整備案が示されてきました。一つは地上案で現在の南北通路の東側に新たに通路を作る計画ですが、今定例会で西側案が庶務報告されるようです。もう一つは橋上案で、現在の盛り土の上にあるホームの上にもう一層つくり、(パネル2)そこを改札口として四方に出入口をつくるというものです。前者の地上案では理科大学通りの安全確保にはなりません。この後者の橋上案をすすめれば、改札口から線路沿いに通路をつくり、現在の金町地区センターの位置に出入口を作れば、線路沿いの歩行者通路を廃止しても、安全に歩行空間が確保できます。地域が強く求めてきた「西口改札」にはなりませんが、「西口出入口」は可能です。
さらに、この橋上化により四方に出入口をつくれば、JR金町駅と京成金町駅を直接歩道橋でつなげることができます。区長、早急に事業化し、すすめるべきです。答弁を求めます。
いずれにしても問題は、立石にしても、新小岩にしても、この金町にしても、駅の現状と今後、まちを行きかう人々のくらしと安全などを考えず、「開発先にありき」の区政運営が様々な問題をつくり出しているのです。こうした本区のまちづくりについて反省し、改めるべきと指摘し、私の質問を終わります。
答弁いかんによっては、再質問を行います。

