来年度の中学校教科書を採択する教育委員会が8月10日に開催されます。
検定を合格した歴史・公民の教科書の中に、侵略戦争を美化し憲法を敵視するものがあり、区民から「採択しないで」という声がよせられています。
こうした教科書を採択させないことは、教育問題にとどまらず、平和・民主主義、憲法を守る上でも大切です。
日本共産党区議団は、日本共産党葛飾地区委員会と連名で教育長に対し、侵略戦争を美化し憲法を敵視する教科書は採択しないよう申し入れました。
2011年7月15日
葛飾区教育委員会
教育長 山崎喜久雄 殿
日本共産党葛飾地区委員会
日本共産党葛飾区議会議員団
来年度より本区中学校において使用する歴史・公民教科書の採択について
本年8月10日の教育委員会において、来年度より本区の区立中学校おいて使用される教科書が採択されることになっています。
選択される歴史・公民教科書の中には、アジア太平洋戦争を美化し、日本国憲法を敵視している歴史と公民の教科書があり、区民から懸念や心配する声が寄せられています。
歴史の教科書では、「大東亜戦争」という言葉をあえて用い「この戦争を『自存自衛』の戦争と宣言した」と日本が起こした戦争を侵略戦争ではなく自衛の戦争であると描こうとしているといわれます。さらに、「戦争初期のわが国の勝利は、東南アジアやインドの人々に独立への希望をあたえました」など、日本の戦争がアジアの解放のためであったかのように描こうとしていると指摘されています。
また、公民の教科書では、ことさらに天皇の「存在」を強調し、自衛隊を「軍隊として位置づけるべき」、国民の自由と権利は「社会の秩序を混乱」させぬようにと「戒める」など、国民主権、恒久平和、基本的人権の尊重といった日本国憲法の原則を敵視する考え方がにじみでていると指摘されています。
このような教科書を検定合格にした政府の責任は重大です。同時に、本区の子どもたちが、日本の過去の誤りと誠実に向き合い、その反省の上に立った憲法の原則を学ぶことが、たいへん重要であると考えます。
日本共産党葛飾地区委員会と日本共産党葛飾区議会議員団は、本区においてはアジア・太平洋戦争を賛美し、日本国憲法を敵視するような教科書を採択しないよう求めるものです。 |
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