葛飾区議会は第三回定例会最終日の10月18日、沖縄でおきた米兵二名による集団性的暴行・致傷事件が報道されたことについて重たく受け止め、米軍に綱紀粛正を求める決議を全会一致で可決しました。17日の議会運営委員会で日本共産党区議団が提案し、全会派が一致して提出したもの。
決議では、葛飾区議会は人権・生命・財産を守る立場から、被害者への誠意ある謝罪と補償、米軍の綱紀粛正と人権教育の見直しを再度行うこと求めています。
決議の全文は以下のとおり。
米軍人、軍属等の綱紀粛正及び人権教育の見直しを求める決議
去る10月16日午前3時30分ごろ、沖縄本島中部において、米海軍航空基地所属の米兵2名による集団性的暴行・致傷事件が発生したことが報道され、国民に強い衝撃と大きな不安を与えている。
女性に対する性的暴行・致傷は、肉体的、精神的苦痛を与えるだけではなく、人間としての尊厳をじゅうりんする極めて悪質な犯罪である。
沖縄の日本復帰以降、米軍構成員等による犯罪件数は、おびただしい数に上る。
地元の議会などは、これまで米軍人・軍属等による事件・事故が発生するたびに綱紀粛正、再発防止及び関係者への教育等を徹底するよう米軍等に強く申し入れているというが、それにもかかわらず、今回、またもやこのような事件が発生したと報道されたことに対し、激しい憤りを禁じ得ない。
平成22年6月に在日米軍沖縄地域調整官が、米軍の事件・事故を減少させるための新たな措置を発表したとされるが、それ以降も事件が頻発している。
さらに、今年8月にも在沖米軍海兵隊員による女性暴行事件が発生し、地元の議会などから綱紀粛正などが申し入れられたばかりであることを考えると、その効果、関係者の再発防止への取り組み、軍人への教育のあり方等に疑問を抱かざるを得ない。
よって、葛飾区議会は、人権・生命・財産を守る立場から、下記の事項が速やかに実現されるよう強く要請する。
記
1、被害者への謝罪及び完全な補償に誠意を尽くすこと。
2、 米軍人・軍属等の綱紀粛正及び人権教育の見直しを再度行い、その内容を公表するとともに、その効果や実施状況等についても、今後は公表すること。
以上、決議する。
平成24年10月18日
葛飾区議会