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 区政問題について日本共産党区議団の主張をご紹介します

●第4回定例会 日本共産党一般質問    2001.    質問者  三小田准一
【目次】
1、子育て支援について
2、柴又の観光事業について

【区側答弁】

1、子育て支援について

  日本共産党の三小田准一でございます。日本共産党唯一の新人議員ですが、区政進展のために全力投球で奮闘しますので、ご指導とご鞭撻の程、どうぞ宜しくお願い致します。
 それでは、質問通告順に質問を行います。
 まず、子育て支援についてであります。
 先ほど区長は、あいさつの中で、少子化に歯止めをかけるための、総合的な子育て支援策が急務であると述べられました。私も同感であり、本格的な区役所全庁あげた取り組みはもとより、43万区民挙げての推進が求められれていると考えます。
  このような認識のもとで葛飾区議会でも、子育て支援についての真剣な検討と議論の必要性から、この度、「子育て支援特別委員会」をつくって集中審議が行われることになった訳です。我が党も具体的で現実的な提言を積極的に行って行きたいと思っています。
 ですから、詳細はこの特別委員会での議論としますが、ここでは、緊急切迫した課題に絞って質問したいとおもいます。

 その第1が、保育園の待機児の問題です。
  今年4月時点の、保育園に入りたくとも入れない子どもの数、すなわち、本区での保育園の待機児は、ゼロ歳児で33人、1歳児60人、2歳児52人、3歳児17人、4歳以上6人、合計168人もいます。これは、昨年度末に保育士の配置を急きょ見直し、定員枠174名広げたにもかかわらず、168名もの待機児が生まれているというのは深刻であります。したがってこの解決のためには、これまで区が行ってきた定員枠の見直しか、私立保育園の分園化、今度の認証保育園の設置などの手立てだけでは解決にはならないものです。わが党がこの間繰り替えし提案してきましたように、区自身が区立保育園を増設したり、全ての区立保育園でのゼロ才児保育・産休あけ保育の実施を真剣に検討しなければ解決できない状態になっていると思うのです。
  区長は、先ほどのあいさつの「子育て支援プラン」の5つの視点のなかで、「子どもがのびのび育つ環境を整備する」と述べられましたが、区自らが区立保育園の新設・増改築の具体化を早急にたて実行する時期にきていると思います。区長の決意を伺います。また、区立保育園での産休明け保育、延長保育、緊急一時保育、障害児受け入れなど、積極的に行うべきと思ういますが、答弁を求めます。

  第2は、学童保育クラブの増設の問題です。
  共働き家庭が増える中、引き続き、学童保育所への入所希望が強まっております。
 区は、学童保育クラブの待機児解消のために、定員枠を60名に拡大する緊急暫定的措置を講じたり、学童保育クラブ分室を作ったり、私立学童保育への支援などを行ってきました。そして、先ほどの区長のあいさつにもありましたが、来年度から半田小学校の余裕教室に、私立学童保育クラブを移設することも明らかにされました。
 しかし、それでも毎年、学童保育クラブの待機児は増大する傾向になっています。
 また、定員60名枠の暫定的措置は、子どもの発達を保障するうえで、様々な困難や障害の状況も生まれており、早急の解決が求められています。
 また、ご承知のように、来年2002年度から学校完全5日制がスタートとなりまが、ますます、土曜日における学童保育の重要性が高まってきます。3年生までであった学童保育の入所要件を6年生まで拡大すべきという要求もあがってきております。
 こうした状況の中で、様々な対策を講じることは当然ですが、区有施設の活用など含めた、積極的な学童保育クラブの増設が必要であります。
 児童福祉法は、「国及び地方公共団体は、児童の保護者とともに児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う」と明記し、子どもの権利条約は、「子どもの最善の利益」の保障を求めており、この点でも区の責任による保育施策の抜本的改善が必要であります。
  そこで質問しますが、学童保育クラブの待機児解消等のために、緊急に学童保育クラブ整備計画をつくり、新設・増設を行うべきですがいかがでしょうか。

  第3は、中小企業に働く労働者の育児休暇支援の問題であります。
 ご承知のように、 仕事と子育ての両立ができるようにと国民の切実な声を受けて、1992年4月に育児休業法が施行されて10年が経ちました。
 しかし実態は、 育児休業を取りたくても取れないのが実情で、多くが結婚・妊娠で退職する女性が多く、育児休業制度を利用した労働者は、全体の約1割です。
 葛飾区は、中小企業の町です。この間、わが党は、中小企業振興とともに、中小企業での育児休暇などについて、区内中小企業を訪問し、懇談を行ってきました。
 経営者からは、「少子化の取り組みは大変大事」「今やらなかったら大変なことになる」「育児休暇問題でも区などの具体的支援策が欲しい」という声も寄せられています。
 すでに、高知県では、子育てや看護をするための制度を導入した会社には、補助金を支給することを始めており、島根県平田市では、育児休業を定着させるため、育児休業取得推進制度を創設しております。
 そこで伺いますが、育児・介護休暇にとりくむ中小企業に対し、中小企業に働く労働者に対する休業期間中の賃金助成や代替職員配置のための支援など、区としても行うとともに、都にも実施するよう求めてはいかがでしょうか。

  第4は、子育て支援という観点からも、小中学校での30人以下の少人数学級の実施が急務となっているという問題です。
 今春から公立小中学校の学級編成基準が緩和され、一クラスの人数を30人以下に減らして、わかる授業、楽しく学校づくりが全国各地に広がっています。
 この基準緩和にあわせ、すでに20県と3政令市が特定の学年や教科で少人数指導のための独自の教員配置を行なっています。
 埼玉県教育局は、小学校1、2年生と中学校の1年生の学級編成基準を来年度から38人学級にすると発表しました。また、埼玉県の志木市では、来年度から25人学級を打ち出し、その財源として、2カ年の時限立法で実施される「緊急地域雇用創設交付金」を活用して行なうというものであります。
 また、昨春から宇都宮、足利、鹿沼市などは、実質的な30人学級の実現を図るため、小学校一年生の35人以上のクラスや複式学級に、「指導助手」として非常勤講師を配置し、そして本年度からは中学一学年にも拡大しています。

 このように、次々と少人数学級にむけた独自の施策に踏み出しています。
 少人数実施校からは、子どもに目がゆきとどくようになり、子どもたちの集中力も高まったと報告され、30人学級の効果があらわれてきています。
  本区でも、わかる授業・楽しい学校づくり、父母・住民共同の開かれた学校づくりに向け、30人学級以下の少人数学級を早期に実現すべきと思いますが、答弁を求めます。


2、柴又の観光事業について

 次に、柴又の観光事業について質問します。
 柴又は、私にとりまして第二のふるさとであります。この柴又は、日本全国と世界に歴史と文化を発信するにふさわしい観光名所であります。
 柴又という地名は、「下総国葛飾郡大嶋郷戸籍」を見てみますと、養老5年、いまから1,280年前の奈良時代ですが嶋俣里という地名から由来していると言われています。
 1280年の歴史をもつ町にふさわしく、柴又には、帝釈天の題経寺、真勝院、八幡神社、良観寺など、たくさんの名所、旧跡があります。
 特に、題経寺は、寛永8年、日忠上人の草創と伝えられていますが、日蓮聖人自刻の帝釈天の板本尊、「日蓮聖人御一代記」と「十二支」の彫刻をはじめ、区内最古の優秀作品である持国・増長の二天像、金剛・胎蔵両界の大日如来坐像など、どれも国宝級と言ってもよいぐらいの素晴らしいものがあります。しかも、帝釈天は、インド
の神話で強力な勇猛神とされ、十二天の一つ、東方の守護神で、厄除け、延寿、商売繁盛など、古くから民間信仰と結びつき、流行神の一つとして、多くの参拝者が来ております。また、真勝院は、806年創立で1195年の歴史を持つ古いお寺ですが、境内には五智如来石像があり、また、八幡神社には、上円下方形の古墳が築かれ、円筒埴輪・須恵器・直刀などが境内から出土しました。この中の帽子を被った男性の人物埴輪は、偶然にも渥美清さんの命日である8月4日に出土し、まさに埴輪の寅さん、「寅さんそっくり」と話題になったものです。また、正倉院文書に出てくる、養老の戸籍に、先程紹介しました柴又の由来である嶋俣里の地名や、この嶋俣里の地には孔王部刀良と孔王部佐久良売という人物がいたことも確認されています。
 このように柴又は、歴史と文化に包まれた町なのであります。そして、暖かい下町人情にあふれるまちであります。
 柴又駅をおりて駅前には、「フーテンの寅」のブロンズ像が出迎え、柴又街道を横断して帝釈天の参道に入ると、大きな包丁で調子をつけながら切るアメ屋さんの店、柴又名物の草だんごのお店、江戸末期から続くハジキ猿などが並ぶ玩具のお店、そして、江戸時代の門前町の風物を残している都内でも数少ない名所でもあります。
 映画「男はつらいよ」の舞台に選ばれたのもこうした下町人情の町であったからではないでしょうか。
 映画「男はつらいよ」シリーズが続いている時には、区が特段宣伝しなくても、映画を媒体にして、全国から「寅さんのふるさと、葛飾柴又を一目見よう」と観光客が殺到したわけです。しかし、その映画も終わり、未曾有の不況も加わり客足が遠のいているのが現状で、帝釈天の参道のある店主は、「観光客の減少によって、営業できなくなった」と訴えております。
 こうした中で、区自身、「山本邸」や「寅さん記念館」を開設し、レンタサイクルの実施や河川敷を利用した駐車場の確保など、さまざまな努力を、重ねてきたことは評価できるものです。目玉の寅さん記念館は、オープン時は観光客が土日などは長蛇の列の大フィーバーでありました。しかし、その後平成11年度は3割減の35万人になり、12年度にはリニューアルをしましたが、客足は減少傾向に歯止めがきかず25万人に減少しております。
 そこで、これまでの取り組みの上に立って、本格的な観光振興策に打って出るべきだと考えます。

 第一は、柴又の魅力を積極的にアピールして行く問題についてです。
 いま私の手元に柴又マップがありますが、紙はピンクですが、印刷は白黒の宣伝物です。この程度のパンフレットで柴又の売り込みができるのでしょうか。
 また、葛飾区のホームページに柴又などの観光案内などが出ていますが、どうも実務的な解説文がズラズラと並べただけで、映像や音声を交えた魅力ある内容に工夫する必要があり、思いきりお金もかけた宣伝・ピーアールを行なって行くべきです。

 第二は、イラスト入り案内表示板の設置や、散策コースの整備についてです。
 柴又街道に面した商店の方は、「帝釈天はどこですか」とか「寅さん記念館は」など、「観光客からよく道を聞かれる」と言います。確かに、私自身改めて、柴又界隈を散策してみましたが、山本邸と寅さん記念館の看板は幾つかあります。しかし、柴又の魅力を紹介する観光案内板88はないのであります。柴又の名所、旧跡などが一目でわかるイラスト入りの案内表示板を要所要所に設置すべきです。
 そして、これまでの名所、旧跡などの観光資源にとどまらず、町中にある工業・商業、伝統工芸や農業、葛飾産元気 野菜直売所など、魅力ある産業資源とを結んだ、歩いて楽しくなるような散策コースを整備してはどうかという点です。
 区の「葛飾区産業振興ビジョン」では、新しい観光の考え方として「魅力ある町をポイントとして工業も商業も農業もあり、それらが相互に結びあい自然や歴史的遺産とも融合化してこそ、多くの人々を呼ぶことができる」としていますが、まさにこういう立場にたった新しい観光事業がもとめられています。
 柴又地域には、伝統工芸の職人もいますし、美術家集団のアトリエがあったり、全国に誇れる葛飾産「元気野菜」の直売所もあります。このような、魅力ある産業資源なども結んで、歩いて楽しくなるような散策コースをソフト、ハードとともに整備していくべきではないでしょうか。
 また、新しい観光ルートとするために、今年5月にモデル事業として実施したレンタサイクルを水元公園に設置する試みがなされましたが、水元公園から柴又と新しい
観光ルートを拡大するためにも柴又にあるレンタサイクルを水元公園にも設置するべきだと思いますがいかがでしょうか。そして、土日祝日だけでく、平日も開設すべきです。

 第三は、新たな観光名所づくりの問題です。
 葛飾は、江戸小紋をはじめ江戸刷毛、江戸和竿、江戸押絵羽子板、江戸指物など伝統産業の宝庫であります。
 そうした伝統産業への支援と販路開拓、後継者育成などの一貫として、葛飾区伝統産業職人会による伝統産業館が立石7丁目の旧立石出張所に5月にオープンとなりました。
 ここでは、区内の優秀な職人が、永年の修行で培われた技術と技を駆使した数々の作品が、展示、販売され、実演もされています。
 しかし、立地条件も、施設のスペースも十分ではありません。
 来館者は平日で、僅か5?6人ほとで、スペースが狭いために、陳列ケースに展示する工芸品も限られたものになっており、実演コーナーもありますが、ほんとうに狭いスペースです。伝統工芸職人の方達からは、「もっと陳列ができるような広いスペースが欲しい」「人通りの多い観光地などに作ってほしい」という要求が出されております。
 立石7丁目の伝統産業館は、再開発地域ですから、あくまでも暫定的施設であると思います。従って、本格的な施設建設が必要になると思います。
 また、本区には、葛飾区美術会をはじめとする様々な団体や多くの個人の美術家のみなさんが活発な活動も行っております。この芸術家のみなさん達からは、シンフォニーのギャラリーでは美術などの展示にも限界があり、独立した美術館が欲しいという声が長年出されております。
 そこで、「寅さん記念館」の周辺に適地を取得するなどして、葛飾の優れた伝統工芸や葛飾在住の美術家作品の展示、即売、実演体験などができる美術・伝統工芸館を開設してはどうかと思うのです。そして、その施設の中に、「寅さん映画」を中心とした映画館も併設してはどうでしょうか。
 当面、立石7丁目の旧立石出張所跡に開設した伝統産業館の運営のために、区として人的配置や運営補助など具体的対応策を講じるべきと思いますがいかがでしょうか。

 最後に、柴又の観光事業を本格的に開発し、企画立案、宣伝などを行なうために、
観光プロデューサーなど、プロのアイデアも借りて、柴又の観光活性化をはかってはどうでしょうか。
 以上で、私の質問を終わりますが、答弁如何によりましては再質問をすることを表明いたしまして終了とします。ご静聴ありがとうございました。
三小田議員の一般質問に対する答弁
青木 勇区長 三小田議員の観光振興についてのご質問にお答えをいたします。
 本区には、ただいまるるご説明のございました柴又を初めとして、水元や堰切など、人々に潤いを与える温かい人間関係や街並みといった下町の風情が残されておりました。また、都内にありながら、豊かな自然や水郷景観が保たれている場所もございます。
 こうしたゆとりや安らぎの場を求めて、区内外から大勢の人々が訪れて、本区の観光スポットとなっているわけでございまして、本区のイメージアップにも役立っているところでございます。
 とりわけ、柴又地区につきましては、従前から観光資源に加えまして、平成9年11月に> 寅さん記念館をオープンをさせたわけでございます。そして、新たな観光客の誘致、あるいはまた地域の活性化に努めて、観光振興の中心的な地区として、力を注いでいるわけでございます。
 お話にございました美術・伝統工芸贈をこの地域等につくってはどうかというよ
うなお話でございます。今お話もございましたが、既に今年度、立石地区に伝統産業棺を開設をしたところでございます。ここで新たに用地買収や建物をつくって、そして完成後の維持管理等々を行うということについては、当面新規開設、難しさがあろうと考えております。
 立石七丁目の伝統産業脂につきましては、伝統産業職人会の皆さんのご要望やご意見をお聞きしながら、施設改修費あるいはまた毎月の運営費の一部を地域振興協会が助成をしているところでございます。
 5月の開舘以来、来舘者は徐々に増えてきております。毎月売り上げも伸びてきてい状> 況でございますので、今後一層発展するように、これを支援してまいりたいと考えます。
 次に、レンタサイクル事業についてでございますが、現在河川景観にすぐれた江戸川堤防のサイクリングロードの活用、あるいはまた柴又地域の観光のための事業として、観光文化センター内にレンタサイクルセンターを整備して、多くの観光客に利用されているところでございます。本年5月に実施いたしましたレンタサイクルモデル事業につきましては、区外からの来園者の利用も多く、アンケート結果からも好意的な意見が寄せられております。
 したがいまして、ご質問のございました水元公園との新たな観光ルートの整備について、東京都の意見や水元公園スーパー堤防の進捗械況などを踏まえながら、費用対効果や効果的な運営方法などについての検討を、今後もさらに続けてまいりたいと考えているところでございます。
 その他のご質問につきまして、教育長及び所管の部長から答弁をいたさせます。

教育長 
 30人学級の質問についてお答えいたします。
 このたびの義務教育標準法の改正に伴い、学級編制基準の弾力的運用が可能となりましたが、教員給与は都道府県の負担とされており、弾力的運用を行ったとしても、国から新たな財源措置がなく、現在のところ、東京都教育委員会において、学級編制基準を変える考えがあるとは聞いておりません。
 また、区独自の教員採用につきましても、財政上の問題に加え、任用上及び身分上の法的位置づけの問題等があり、そのような理由から、現時点では学級定員の引き下げは難しいと考えているところでございます。
 しかしながら、今回の国の第7次義務教育諸学校教職員定数改善計画では、児童・生徒の心身の発達に配慮し、個性に応じた教育を行うためのティームティーチングに加え、国語、算数、英語などの基礎的教科について、20人程度の少人数による授業が可能となる教職員配置の改善が行われております。
 今年度、本区ではテイームティーチング導入校を36校確保するとともに、少人数授業の導入を小学校4校、中学校2校で行ったところであります。
 今後とも、こうした制度を活用した教員加配の拡充に向けて、努力してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
 
(児童部長答弁)
 待機児解消のための区立保育園の新設についてお答えいたします。
 保育園の待機児の解消につきましては、本区としても従前から、力を注いできており、平成13年4月には、待機児の多い低年齢児を中心に174人の定員枠を拡大し、近隣区に比べると、かなり改善してきていると考えております。
 しかしながら、現在でも待機児が発生していることから、本区の子育て支援を考える上において、待機児ゼロヘの取り組みが、最も重要かつ緊急の課題であると考えており、この11月15日に設置いたしました葛飾区子育て支援推進本部の検討テーマの一つにしているところでございます。
 具体的な待機児解消策としては、待機児が地域的に遍在していることを鑑み、多い地域については、私立保育園の設置や改築の支援を行うとともに、認証保育所の誘致、家庭福祉員の活用などにより対応を図って参りたいと考えております。
 単に区立保育園を増設することではなく、地域の実情をよく見きわめ、現在の保育資源を効率的かつ効果的に活用することでの対応を基本としてまいりたいと考えております。
 次に、産休明け保育、延長保育、緊急一時保育、障害児受け入れなどの特別保育事業の充実につきましてお答えいたします。
 例えば、障害児の受入れ園としましては、公立42園すべてのほか私立24園の計66園が対応しており、産休明け保育や緊急一時保育につきましても、私立を中心に20園以上で実施しているところであります。
 なお延長保育につきましても、平成14年度から実施園が1園増え33園になることや新たに私立2園で夜8時までの2時間延長が実施される予定となっており、本区の特別保育事業の実施状況につきましては、かなり充実してきているものと認識しているところでございます。
 次に、学童保育クラブの40名を超える定員の解消と待機児解消のための学童保育クラブの新増設につきましてお答えいたします。
 学童保育クラブの運営につきましては、まず、待機児を生じさせないことが重要であり、これまでも真に必要な地域については設置すると共に、私立学童保育クラブヘの支援や公立学童保育クラブの定員拡大等により、その発生を極力抑制してまいりました。
 クラブの定員につきましては、施設スペースも考慮し、指導員も1名増員するなど、十分な対策をとったうえで運営しております。
 学童保育クラブの需要は、地域的、短期的な変動が大きく、一時的な需要に対して直ちに施設整備を行うことは費用対効果の面から好ましいことではないと考えております。
 今後とも、需要の増減を見きわめつつ、真に必要性の高い地域には、私立学童保育クラブの活用など多様な方法で対応してまいりたいと考えております。
 育児・介護休暇に取り組む中小企業に対する休業中の賃金助成や代替配置のための支援についてお答えいたします。
 現在、厚生労働省の外郭団体である21世紀職業財団におきまして、企業に対する支援として、育児休業取得の促進を目的とした代替職員確保に要する経費の助成や、ベビーシッターや介護保険対象外のサービスなどにかかる費用に対して、事業主が負担した額への助成などを実施しております。
 また、育児・介護休業を取得した従業員が職場復帰するための講習への助成や、これら従業員の仕事と家庭の両立を支援するための雇用環境整備を行う中小企業への助成を行うなどの制度もございます。
 今後、区内企業がこれらの制度を有効に活用されるよう広報を行うと共に、都に対して働きかけを行ってまいりたいと考えます。
 また、先程にもお話しいたしました葛飾区子育て支援推進本部におきまして、区内企業や地域との協働のあり方について検討する中で、課題にしていきたいと考えております。
 以上でございます。

地域振興部長答弁
 まず、柴又の観光マップと案内表示板、散策コースについてのご質問にお答えいたします。
 柴又の観光マップにつきましては、現在、観光文化センター、柴又駅、地元交番等に広く配布し、観光客にPRを図っているところでございます。
 今後とも、より見やすく、魅力ある観光マップの作成を心掛けていきたいと考えております。
 また、案内表示板につきましては、柴又駅、帝釈天、寅さん記念館周辺を中心に、20箇所以上の場所に設置し、観光客の案内や誘導を図っております。散策コースにつきましても、柴又七福神めぐりのコースや歴史と文化の散歩道などを設定し、観光客の皆さんに楽しんでいただいているところでございます。
 ご指摘にあるような魅力ある観光資源を結んだ散策コースにつきましては、関係者のみなさんとともに研究して考えてまいりたいと思います。
 次に、柴又の観光事業にプロのアイデアを取り入れてはとの御質問にお答えいたします。柴又の観光事業につきましては、例えば寅さん記念館周年イベント、山本亭イベント、寅さんまつりなど、地元の意見を聞きながら、それらを取り入れながら推進しているところでございます。
 また、去る8月には、テレビ東京の寅さん映画全作放映発表記者会見は、こちらから積極的な働きかけによりまして、寅さん記念館で実現するとともに、同局の柴又地域を取り上げた特集番組の取材等につきましても、積極的に対応しているところでございます。また、他のテレビ局の番組や新聞、雑誌等の取材に積極的に協力するなど、可能な限りマスコミを活用して、柴又地区の観光振興に努めております。さらに寅さん記念館の運営につきましては、山田洋次名誉館長のアドバイスを受けながら進めているところでございます。
 柴又地区にさらに多くの人が訪れ、まちの活性化につなげるよう、今後とも、こうしたプロのアイディアを受け入れつつ、観光事業の充実に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
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