「物価高騰対応 重点支援 地方創生臨時交付金の使い方について」です。
昨年、高市政権発足直後に臨時国会で成立した補正予算は、コロナ禍以降過去最大規模の18兆円を超えました。ですがその財源総額の6割以上を国債の追加発行で賄う、いわば借金で将来世代にツケを背負わせる内容となっており、あまりにも無責任です。
しかも米国に言われるがまま、軍事費を過去最大8472億円も盛り込みGDP比2%を前倒し達成するというのは異常です。
今、日本の国民生活を守るために本当に必要なのは、行き過ぎた円安を止め、量も価格も食料の安定供給をすすめ、労働者の賃金を上昇させ、もしもの時には健康を守る医療の充実です。
しかし高市首相はメガバンクにも釘を刺されるような円安容認発言、食を守る農水予算は軍事費の4分の1で、いまだに米の値段は高値で推移し、最低賃金1500円目標を捨て、お金が足りなければ長時間働けとばかりに労働時間の規制緩和を進めようとしています。
健康保険料を下げるために11万床も病院のベッドを削減し、大衆的なアレルギー薬などOTC医薬品や高額療養費の患者負担を増やす。規模だけが最大の最低な補正予算であると批判せざるを得ません。
その補正予算のなかに盛り込まれた、エネルギー・食料品価格等の物価高騰の影響を受けた生活者等の支援を主たる目的とする事業として決まった「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」、以降、臨時交付金と呼びます、を最大限活用して区民生活を支えるべきです。
区長は本議会の所信表明で臨時交付金を活用して「令和7年度住民税均等割 非課税世帯等 重点支援給付金給付事業」以降、低所得世帯給付金とします。
しかし令和7年度に決定した事業を令和8年度の事業開始となる第一回定例会で実施事業として説明するのは違和感があります。この交付金を使った給付事業の関係についてその推移を明らかにします。
まず葛飾区に交付されるこの臨時交付金は21億3223万円であり、金額はすでに確定しています。そしてこの臨時交付金の使用趣旨に応じて実施される区低所得世帯給付金事業の総事業費は10億131万円を予定していることが先の第4回定例会で報告されています。
この事業に対して、臨時交付金は、交付される金額のおよそ4分の1に当たる5億3305万円しか充当していません。では残りの15億9917万円は一体どこに行ったのか。
- パネル出す)
これは葛飾区が、国の臨時交付金事業が決まる以前に区の独自支援として事業実施を決めた3つの事業予算に、交付金を差し替えていることを明らかにしたものです。
まず1つ目は、プレミアム付商品券については令和7年度予算書に計上された当初事業で、予算額は5億9747万円です。その第2弾として紙とデジタルのプレミアム付商品券の追加発行、事業費合わせて2億776万円を決めたのは令和7年6月、第1号補正予算です。このプレミアム付商品券事業に、臨時交付金から2億5586万円充当しています。
2つ目は、4回目の実施となる区内の個人・法人事業主を対象とした「物価高騰緊急対策支援金」は12月10日の議会で実施が報告され、14億192万円の事業費が第3号補正で決定済みです。その事業費のうち7億2495万円の臨時交付金が充当されます。
そして3つ目です。区内小中学校給食費助成については令和7年当初予算で17億3179万円を計上し、さらに第1号補正で物価高騰に対応した食材購入費の増加分、2億7097万円を補正予算で計上しましたが、この小中学校の給食費助成事業費を調整弁として6億1834万円を臨時交付金から当てています。
(パネル②を出す)
この通り、昨年12月16日に国会で決定した臨時交付金は、全額が区低所得世帯給付金事業に充当されず、こともあろうか、この臨時交付金が決定する以前に決定した、3つの事業経費に差し替えているのです。
すでに、第1号補正と第3号補正で決めた事業に対して、いくら臨時交付金の使用先として国が示す推奨事業に合致しているとしても、時系列的に後から決定した臨時交付金をこっそりと充当し、気づかれないように区の財政負担を減らそうとする態度はあまりにも姑息ではありませんか。
区長は所信表明冒頭において『経済においては賃上げの動きが見られるものの、物価高騰が依然として続いており、区民生活に多大な影響を与えている』と述べています。ここで支えなければならないのは賃上げの動きから取り残された区民です。
- パネル出す)
このパネルをご覧ください。臨時交付金を利用した生活支援施策について23区の実施内容をまとめました。世帯収入に縛りなく全世帯、または住民票を有する全区民に対して現金や商品券を支給するのは16区、住民税非課税・均等割のみ世帯に限定して行うのは7区です。
非課税世帯に対しての給付は江戸川区が3万円、世田谷区・中野区・練馬区は2万円。新宿区は非課税世帯に属する人、1名あたり1万2000円。豊島区は世帯所得が200万円未満の世帯に広げて1世帯に1万円を給付。住民税非課税・均等割のみ世帯に1万円給付する葛飾区は23区中最低ランクの給付です。あまりにも冷たい態度です。
お隣、足立区では45億円の自主財源も投入して全世帯に支給します。本区には他区に劣らず十分な財源があります。令和7年度末の財政調整基金は176億円。今般出された5号補正で計上している庁舎への積立金5億円の積み増しをやめ、35億円交付された令和7年度特別区財政調整交付金の追加交付金も使えば40億円をくらし・営業支援に使うべきです。
止まらない物価高騰で苦しみながら家計をやりくりして暮らす区民に対して、もっと積極的に支援を行うべきです。
①1世帯1万円を約7万世帯に給付する区低所得世帯給付金事業経費は10億131万円であるから、臨時交付金21億3223万円を全て使えば、さらに支給世帯を7万世帯広げることが可能であり、臨時交付金を全て区低所得世帯給付金事業に使えば1世帯2万円の給付が可能であるが、なぜ1世帯1万円という金額に抑えたのか。
②区低所得世帯給付金事業は総額8億円の送金をするのに、2億131万円もの事務費がかかる。第4回定例会の保健福祉委員会で指摘したように、事務費を圧縮する検討はしたのか。
③5号補正をやりなおし、臨時交付金を他の事業費に充てるのをやめ全額を「区低所得世帯給付金事業」に充当し、さらに独自財源を加えて、給付対象や金額の拡充を行うために新たな補正予算編成が必要ではないか、答弁を求めます。



