新型コロナ感染症の急拡大から区民の命を守るための緊急要望書(18次)

葛飾区長 青木 克徳 殿

日本共産党葛飾区議会議員団

 新型コロナは、オミクロン株からさらに感染力の強いBA.5系統等の変異株への置き換わりの影響や、新たな変異株「ケンタウロス」も出現し、経験のない感染急拡大となっています。
 葛飾区でも一日の最大感染者数が1000人超、自宅療養者が27日時点で8496人となり、高齢者施設、保育施設などでの感染が相次いでいます。発熱外来はすでに検査を迅速に受けられない事態も生じており、自主的な抗原定性検査で陽性となっても受診不可能や、健康観察も行なわれない事態も危惧され、医療や保健所が崩壊しかねず、区民の命を守る対策が急務となっています。
 「第6波」で緊急搬送困難事例は過去最多、死者数も1万人超という最悪の事態となったことを直視するならば、これまでの対応への真摯な反省のうえに、医療・検査・保健所の抜本的な体制強化を行なうべきであります。区民の命を守るために、危機感をもって以下の対策を行うよう強く要望します。

PCR検査の拡大について

  • 区としておこなっている、福祉施設・子育て施設へのPCR検査事業、高齢者・基礎疾患を有する方へのPCR検査事業が9月までとなっているが、延長を行うこと。
  • 検査キットを入手できない施設があり、検査を実施することが困難になっています。医療機関、高齢者・障害者・子どもの施設、学校等において、定期検査の実施の徹底を行うとともに、1週間に1回PCR検査が実施できるようにすること。
  • 区としておこなっている、福祉施設・子育て施設へのPCR検査事業、高齢者・基礎疾患を有する方へのPCR検査事業が9月までとなっているが、延長を行うこと。
  • 都の無料化事業は地域的に偏っているため、区内のどの地域でも、いつでも予約なしに身近な場所で検査が受けられるように、区独自で無料のPCR検査の実施場所を増やすこと。

ワクチン接種について

  • 追加接種を希望する方が、速やかに受けられるよう、集団接種会場を9月以降も実施すること。
  • 未接種の方への接種のお知らせや、小児接種者も含め、学校の夏季休業期間を利用して小中・高校生がワクチンを接種しやすい体制をつくること。

医療体制について

  • 症状のある人が速やかに検査を受けられ、医療機関とつながれるよう対策を講ずること。
  • 発熱外来を受ける病院は民間任せではなく、医師会などと提携し区が独自でやること。
  • 軽症や無症状の感染者から家族等への感染を防ぐため、速やかに宿泊療養施設での受け入れが可能となるよう、必要な体制を確保するよう都に要望すること。区独自の設置も検討すること。
  • 都に自宅療養者の困った時の相談窓口の拡充を求めること。また、区としての対策を検討すること。
  • 新型コロナ感染症の後遺症に関して、相談窓口や医療機関の紹介、補償などの諸制度や手続き紹介など、区としての相談窓口を設置すること。

保健所の体制強化について

  • 2年以上にわたり、感染拡大にともない保健所のひっ迫状態が解決されないまま、大きな感染の波がおきている。全庁的な応援とともに専門的な職員を増員し恒常的な体制強化に本格的に取り組むこと。

暮らしと営業について

  • 保育園などの感染防止対策として、利用者が自主的に登園を自粛した場合には、第6波の際と同様に減額する。
  • 緊急経済対策として、区民及び中小企業・個人事業主に対して、区独自の一律給付金の支給を行うこと。
  • コロナ給付金など一時的な収入として扱い、都・区営住宅などの家賃算定に含まないようにすること。また、中小企業・個人事業者への税減額等の変更に適切にアドバイスを行うこと。
  • 熱中症対策のために、生活保護受給者や低所得者に対しエアコンの修理・購入・設置費用及び電気代への助成を行うこと。また、猛暑休憩所や一時休憩所の場所を増やすこと。

以 上

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