2022年第一回定例会代表質問(質問者:三小田准一)

 区役所の移転・建て替えと立石駅北口地区再開発事業についてお聞きします。
 区は、「新庁舎の整備に向け準備を進めています」と題した1月25日付け広報かつしかを全戸配布しました。そのタイトルの下に、小さく「立石駅北口地区の再開発事業で建設される東棟に移転」と書かれてあるように、区役所の移転とこの再開発事業は一体のものであり、区役所の移転なしに、この再開発は成り立ちません。ですから切り離して論じたり区民に知らせることは、真実を隠すことになってしまいます。

 まず区役所の移転先としている立石駅北口地区再開発事業についてです。
 今月15日、NHKラジオ番組でこの再開発事業が取り上げられました。都市計画の専門家から「スクラップ&ビルドでは、コミュニティや文化が壊されてしまう。修復型や保全型の再開発、防災上の問題ある部分を手直ししていく不燃型の再開発など、もう少し知恵を絞る必要があった」「身の丈にあった再開発というのは住民の理解を得て進めること」「再開発を成功させるカギは何か、もっとも大切にすべきことは何か」と聞かれ、「徹底した議論を通じて一番いい答えを導きだしていくこと、子どもからお年寄まで住民の暮らしを大切にしながら身の丈にあった再開発が必要」とコメントしていました。
 ところが、立石駅北口再開発事業は、これまでも指摘してきた通り、区有地等を入れることによって、やっと3分の2をクリアーしたものであり、住民合意はありません。
 さらに再開発地区内では、210人の借家人が長年商売を営み、立石のまちなみや居酒屋文化を支えてきましたが、再開発に対する権限はなく、ほとんどが補償料を受け取って出ていくしかありません。しかし、いまだ補償の合意のメドは立っていません。
 本来、区民の暮らしを守らなければならない区政が、住民追い出しに手を貸すことが許されるでしょうか。区長の認識を伺います。

 今からでも遅くはありません。住民説明会やアンケートなどを通じて話し合いをし、住民の理解を得るという身の丈に合った計画にすべきです。答弁を求めます。

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